こんな夜には







「ねぎ」
「濁音なし」
「…ね…ねりあん…こ。ねりあんこ」
「こ?…まあよしとしてあげましょう。こしょう」
「う…うなぎ」
「だから、濁音なし」
「う…うり」
「りんご酢」
「…反則じゃないか?」
「す!」
「…すいか」
「かめ」
「かめ!?くいもんじゃないだろう!」
「食います」
「それにしたって」
「め!」
「…メンチカツ」
「料理はダメ」
「…なあ、もうやめないか」
「だってっ!眠れないんですもん!め!」
「だったら怖いテレビなんか見なけりゃいいのに…」
「め!!」
 ぎゅうぎゅう抱きついてくる青島に、こっそりとため息をつきながら…それでも、幸福を噛みしめていた。こんな夜が、幾度も巡ると、疑いもしなかった。







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